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2022年03月29日業務関連
相続放棄が増えています

「相続放棄」とは相続人が相続開始から3か月以内に家庭裁判所に申し立てる手続きで、いわゆる遺産分割協議で「分割を受けない(いらない)」という内容で合意することとは異なります。
この「相続放棄」ですが、統計的にも2000年には全国で年間約10万件だったものが、最近では年間20万件を超えているとのこと。わたしの体感ではもっと増えています。
背景には、債務超過の相続が増えていること、特に地方で「負動産」と呼ばれる活用の難しい土地の増加もあります。さらに子や孫の直系卑属ではなく、兄弟姉妹への相続が増えていること、また「関わらない」「関わりたくない」という家族関係の変化もあるように思います。
債務を相続することを避けるため活用すべき制度であり、時に債務超過でなくとも遺産分割という相続人の共同作業を避けたいという表現であることがあります。
3カ月の熟慮期間が過ぎても取り組める場合を含め、相続放棄もいろいろです。ご相談の中ではご一緒にお考えやお気持ちを整理して、他の選択肢も含めた適切な対応を考えます。