長く地元で業務をさせて頂くと、昔と商習慣が変わって結果的に依頼者にご心配をかけることがあります。
その方は家の前の市道に接する幅2cmが分譲した不動産業者の名義になっていたのです。権利証は父が代理人で作成していますから無関係ではありません。今回、水道工事の過程で判明しました。
幸いその業者の清算人とは連絡がとれましたが、既に営業は停止し、解散登記をした上で清算状態のまま長年登記をしていなかったので昨年登記記録が法務局の職権で閉鎖されていました。協力したくても印鑑証明がとれない状態。会社登記を復活してもらう協力は得られず、結果的に時効取得の裁判を提起して送達には苦労しましたが事なきを得ました。
昔は分譲の際に今よりおおらかで「後から市に寄付する」など、あいまいな状態でも取引がなされ、ローンもついて問題なくお住まいになれていたので、今になって判明した次第。本当に安心を届ける仕事をしなければならないと肝に銘じた次第です。